デザイナーの仕事について

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■デザイナー3年目●クライアントとのつきあい方読本
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クリスマス特殊工作隊
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もう来週はクリスマスだというその日の朝、
急に私に指示が下された。
「今日な、午後イチでM不動産へ行ってくれんか?」
「は?なんでまた?」
M不動産といえば、うちのクライアントの中ではごく普通のとこだった。
問題も少ないかわり、取り扱いはそれほどでもなかったはずだけど。
 


「いや実はな、うちの担当営業が忘年会の席で担当者をシメてしまいよったんや。」
「‥?」
「何があったか知らんけど、シメたらしいねん。」
「でな、今日な年始のチラシの打ち合わせがあるらしくてな、
 でも、この前シメたやつが、知らぬ顔してノコノコ行かれへんし、
 誰も手がまわらんみたいやねん。で、キミに白羽の矢が立ったんや」
手が回らんのじゃなくて、手を回したくないんだろうがぁっ!
と心の中でつぶやいた。
ついでに白羽の矢に当たった鳥の映像が流れた。
当然、鳥は死んでる‥
「いちおう常務がついていくらしい‥けど、次が押してるから
 5分くらいしかおられへんらしい。」
‥ないよりましか。。
ともかく、常務と現場へ急行することとなった。
5分間の援護射撃は期待してもいいのだろうか?
しかしオレはMI3のトムクルーズか!
‥いやそれは言いすぎだろう‥と良心がささやく。
しかし、オレはダイハードのブルースウィリスかっ!
まあ、それなら‥と良心を納得させる。
最近のブルースほどではないが、
あのヘアスタイルには何かしら親近感を覚える。。
あ、ビリージョエルもね。
ともかく、敵地へ一人で乗り込むヒーローと重ね合わせでもしないと
とてもこの現実は、精神的に対応できない。
「もうすぐクリスマスなのに〜なんで、オレはこんなとこにいるんだろ〜♪」
たしか、ブルース扮するマクレーン刑事がこんな鼻歌歌ってたと思う。
あぁ。。せめてハリーキャラハン刑事なら、
相手をマグナムでブチ抜いて終わりにできるのだけれど、
現実はそうもいかない。
なんだかんだ言いながらも、クライアントの店の前へ着く。
常務が先に入る、続いて私も入る。。。
「ま、このたびは誠に申し訳なく思う次第で‥」と常務。
「ああ、で、あれ持ってきてくれた?」と担当者。
「‥!」
これ以上ない「しまった」という顔を私に向ける常務。。。
「あ、あれですな。ちょっと取りに帰ってきますわ!」
常務、直撃弾を喰らい敢えなく撃墜される。
援護射撃どころか、5分後には火だるまになっていった。
まあ最初からアテにはしてなかったが、
せめて口火を切って、
その場だけでも制圧しくれたらありがたかったのに。
「ま、でもな別に怒ってるわけちゃうねん」と担当者。
「はっ」
「でもないくら酒の席でもな、シメたらあかんわなぁ?」
「はっ」
「しかも、「おまえんとこの仕事なんかもういらんわい!」とまで言われたんや」
(私が言いたい‥)
「でもさっきの常務が、来年もうちとこと仕事したいと言わはんねや。」
(火達磨になる前やから言えたんやろうなあ>常務)
「ということは、何でも聞いてくれはんねやろなあ?」
(キター!)
「と、いうようなアコギなことは言わへんけどな。」
(ん?)
「でも、キッチリしてもらわんとな。」
(どっちやねん!?)
というような、十字砲火を浴びせられるも
なんとか、ほふく前進で(腰を低く、頭を上げずに)
チラシの打ち合わせまでたどり着く。
それほど手強い相手でもなかったので
いつもなら、途中からこちらのペースに引き込むのだけど
今回はそうもいかない。
うまく攻撃を回避しつつ外堀を埋めてゆく。
「しかし、ちょっと甘いですな。」
打ち合わせの途中で担当者がふと口にする。
「ほ!?といいますと?」と私。
「いえ私ね、前は大阪で仕事してましたんや。」
「大阪でこんな事した日にゃ、進退問題でっせ」
なるほどである。。。
ここが突入ポイントだった。
「確かにそうですわな。実は私も以前大阪でしてね‥」
「お、そうですか!」
「だからねぇウチの会社自体が甘いなあっていつも思うんですよ」
ちょっと反則気味の気もするが、これで敵の懐へ飛び込んだ。
最終的には、なんとか上手くまとめ上げ
ミッションを達成することができた‥
しかし、案の定というか、これだけ難しいミッションをこなしながらも
評価はされない。
誰もが、できたら忘れたい出来事だから
しかたないんである。
疲れきった身体で家路につく。
ドアを開けると、
息子が「とーちゃんおかえり」と迎えてくれる。
今日も仕事が終わった。。
少しほっとして、
息子の頭をなぜながらふと思った。
「今日のオレの仕事を、息子は誉めてくれるのだろうか?」

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