変わった人その2・デザイナーの余談

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変わった人その2
この方は、今も私の大事なクライアントです。
建築会社の社長なのですが、
以前、つくったチラシを気入って頂いてから、
とても信頼してもらっています。
そして、その後も毎回良い評価を頂いています。
そんな人を変と言ったらいけないのですが…
一風変わった人です。
身なりは、ちょっと業界人風で80年代の
「いしかわじゅん」みたいな感じです。
(知らない人もいるか…)

以前に制作したチラシ…最初の打ち合わせの時。
(私)「この住宅の最大の売りはなんですか?」
(あまりにストレート過ぎる質問ですが、良い関係ならば大丈夫です。たまに、こんなにストレートに聞くと怒る人がいるので要注意ですが。)

(社)「すでに完成しています。」
(私)「なるほど…」
(社)「現場へ行きましょう。」
(私)「現場で説明いただけるのですね!」
(社)「そこで、感じてください。」
(私)「は!?」

 


その建物は本当に凝っていて、玄関ドアやあかり取りのガラスは、
本物のアンティークを使い、手すりの金物は別注作りでした。
外構も凝っていて、イギリスの片田舎を彷彿とさせる建物でした。
私が感じたのは、
「ああ、これは好きな人ならタマラン造りだろうなあ…」
「でもこの大阪の下町では、完全に浮いとるなぁ…」
の二点でした。

さて、この二点の感想のどちらに重点を置くか?
結果として私は最初の印象に力を入れ、後の事は無視しました。
一般的には「大阪の下町…」のことも上手くフォローしなければ、突っ込まれる所です。
なぜなら「住宅を売る」ならばロケーションも語らなければならないからです。

ただ今回は、それよりももっと大事な事があったのです。
それは、社長は「家を売りたかった」のです。
いえ、もっと端的に言うと「家を自慢したかった」のです。
そして一生懸命デザインしました。その割にはフツーのデザインになってしまいましたが、
コピーだけはちょっと捻ってみました。
しかし、それもおよそ大勢の人に見てください的なものではなく、

デザイナーズハウスという名の
どこにでもある家には、
興味のない方へ。

という喧嘩を売ってるようなキャッチコピーでした。
もちろんこれが、社長の好みです。
こりゃ一般受けせんだろうな…。

そしてそのチラシが折り込まれた翌週に社長よりFAXが届きました。
それは予想を裏切って「大反響だった!誠にありがとう!」というもので、
正直なところ私は「は!?」でした。
まあ、先方は喜んでいるし、一番大切な反響が良かった事もあるし、
大成功なのでしょう。

しかし、また次も「感じてください」と言われたら、
同じぐらい反響のとれるものが作れるかどうか…。
ちょっと心配です。

でも、この社長のユニークさは結構好きなのです。
たとえば、
「玄関からすきま風がひどいって?
アンティークもんだから仕方ないんですよ。」
とそれこそ涼しい顔して言い放つのです。しかも、
「気入ったものと暮らすんだから、そのくらい我慢しなけりゃねえ…」
と言い放ちます。
この社長の信念は、現代の住宅に対する疑問に裏打ちされているのです。
理屈ではなく、一般論として「おかしいんちがう?」という話を
よく言われます。
これからは、もっとこの部分を一般に分かりやすく説明して
あげたいと思っています。


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